"BALMAIN" Raglan sleeve 100% cashmere stand collar coat

1945年にピエール・バルマンによって設立され、「ラグジュアリーと洗練」というコンセプトのもと、エレガントで大胆なデザインを提案するBALMAINより、仕立ての美しい逸品をご紹介致します。

フランスのメゾンBALMAINが持つ端正さを、カシミヤならではの密度と静かな艶で黒に落とし込んだこちらの逸品。

一見するとミニマルで、だからこそ素材と構造の“良さ”が正面から伝わる設計になっていますね。

まず目を惹くのは、ラペルで語るのではなく、襟そのものの立ち上がりとカーブで印象を整える襟型で、ボタンを上まで留めれば首元にほどよい緊張感が生まれ、外した際には抜けのある縦のラインが残る為、表情が一着で切り替わります。

肩から袖にかけてはラグランの切り替えが採用されており、肩線を角立てずに流すことで、ロング丈でも威圧感が出にくく、動きに合わせて布がしなやかに追従するのが魅力と言えますね。

フロントは縦にまっすぐ落ちる比重の高いバランスで、ボディを細かく作り込みすぎない代わりに、面の美しさで勝負できるコートに仕上がっています。

その“面”を引き締めているのが、艶のある立体ボタンで、光を受けた時だけ浮かび上がる陰影が黒に奥行きを足し、控えめでありながらメゾンの気配をさりげなく感じさせますね。

そして何より、この個体の価値を決めるのはカシミヤの質感で、起毛が立ちすぎない滑らかな表面が光を吸い込み、近くで見るほど黒が深く見える為、装い全体が一段静かに締まります。

重厚に見せながら、肌当たりは柔らかく、ロング丈でも“着ている感”が過剰になりにくいので、日常の移動からフォーマルなシーンまで、同じ一着で印象を崩さずに寄り添ってくれるコートと言えますね。

スタイリングとしては、シンプルなシャツにスラックスを合わせて、足元をレザーシューズで整えるだけで十分に成立しますし、ミニマルなワンピースやセットアップの上に羽織って、黒の面を主役にする着方も美しくまとまります。

あえて装飾を足さず、素材と縦のラインで語らせるのが、このBALMAINらしさを存分にお楽しみ頂く着こなしを推奨しております。

是非この機会に。