"GERARD SENÉ" Hand-patinated curved silhouette oxford shoes

フランス・パリ発の老舗靴工房で、上質な素材と伝統的なハンドメイド技術によるクラシックな革靴で知られるGERARD SENÉより、ヴィンテージらしい佇まいが特徴の逸品をご紹介致します。

深い陰影を宿したパティーヌが、まるで時間の層を纏ったかのように奥行きを演出し、芸術品のような存在感を放っているこちらの逸品は、手染めの技術と、クラシックなアルチザンの美学が織りなす緊張感のある佇まいが印象的ですね。

フォルムとしては、つま先にかけて緩やかに絞られたロングノーズのラストを採用し、シャープでありながらもどこか有機的な流線を描いているため、硬質さの中にも柔らかさが共存するバランスが見事です。また、内羽根式のシューレースが足元を静かに引き締めており、繊細なブローギングがクラシカルなディテールとして美しく際立っております。

アッパーには、黒と焦茶を滲ませるように施した深みあるグラデーションの染色がなされており、その色調の揺らぎが一足ずつ異なる表情を見せるため、まさに一点物と言える趣が漂いますね。ソールにはvibramソールが後付けで施されており、ヴィンテージながら現代的な実用性も確保されている点も嬉しいポイントです。

履き込まれたシワや艶、インソールのなめらかなエイジングに至るまで、すべてがこの靴にしか持ち得ない履歴として、味わい深く美しい経年変化を遂げており、それゆえに新品では決して到達できない完成された雰囲気が宿っていると言えます。

足元にこの一足を取り入れることで、装い全体に重力のある軸が通るような印象をもたらし、ジェンダーを問わず、静謐な存在感や、エレガンスを足元から立ち上らせたい方には特に響く逸品となっておりますね。

スタイリングとしては、滑らかなドレープを描くワイドパンツや、構築的なシルエットを備えたジャケットなどと合わせることで、フォーマルとアートが交差するような趣深いバランスをお楽しみ頂けます。

是非この機会に。