"YVES SAINT LAURENT" Straight ridge design square forum leather bag

1962年のブランド創設以来からモードの帝王として親しまれ、今なお多くの人を魅了し続けている

YVES SAINT LAURENTより、スペシャルな逸品をご紹介致します。

端正なスクエアフォルムに深いブラックレザーの艶をまとい、フロントに走る直線的なステッチワークがどこかアール・デコを思わせる凛としたムードを湛えたこちらの逸品。

程よく厚みのあるレザーは表面のきめが細かく、光を受けると穏やかに反射して、黒の中に柔らかなニュアンスを生み出している為、シンプルなシルエットでありながらも素材の良さがしっかりと伝わる表情になっていると言えますね。

フラップ中央には細かなピッチで畝のようにレザーを重ねたディテールがあしらわれ、その縦方向のリズムがバッグ全体の縦横比を美しく整えつつ、イブサンローランらしいクチュールのエッセンスを感じさせるデザインになっております。

この畝状のパネルは前面だけに縫い付けられているのではなく、フラップからボディにかけて流れる一枚のレザーとして設計されており、先端をベルトループ状のパーツに通すことでフラップをしっかりとホールドする構造になっている為、金具をほとんど見せずに、面の美しさを損なわないまま安心感のある開閉を叶えているのが大きな特徴です。

バッグ本体はかっちりとした矩形のフォルムで縁にさりげなくステッチを走らせており、そのラインがシルエットをきゅっと引き締めて、手に持った時にも肩に掛けた時にも小さな建築物のような存在感を演出してくれます。

ショルダーストラップは細身でありながらしっかりとしたレザーが用いられていて、長さ調節が可能な仕様になっている為、ジャケットの上から肩掛けしても、やや長めに伸ばして斜め掛けにしてもバランス良く収まり、性別を問わずスタイルに溶け込むデザインと言えますね。

フラップを開けると現れるライニングは、イブサンローランらしいリップスティックを思わせる深いレッドでまとめられており、外側のソリッドなブラックとのコントラストが非常に印象的で、手を入れる度に気分を高めてくれるような高揚感を生んでくれます。

内側にはファスナー付きポケットと仕切りが配されている為、貴重品を分けて収納しやすく、レザーライニングならではの滑らかな手触りで、出し入れの所作までも美しく導いてくれる構成になっております。ブランドロゴのプレートも内側にそっと配されており、主張しすぎない位置にありながら、持ち主だけがふと目にするたびに心地良い満足感を覚えるようなバランス感覚が感じられますね。

外から見たときはミニマルでストイックな印象でありながら、フラップの畝ディテールや内側のレッドライニングによって、イブサンローランのメゾンが培ってきたエレガンスと官能性が静かに宿っている点に、このバッグならではの大きな付加価値があると言えます。

スタイリングとしては、ロングコートやテーラードジャケットとストレートスラックスを合わせた端正な装いにさらりと肩掛けすることで、全体のラインを引き締めつつジェンダーレスなムードを高めてくれますし、シンプルなニットと落ち感のあるスカートやワイドパンツに合わせれば、素材のコントラストが引き立ち、日常のスタイルを一段ドレスアップしてくれるバランスになると言えますね。

是非この機会に。