"HERMES" La Musique des Sphères Carre 90 silk scarf

パリのマドレーヌ寺院界隈で馬具工房から始まり、「職人技の伝承」「移動・旅行のよろこび」を

コンセプトとしたHERMESより、神秘的な逸品をご紹介致します。

音楽と幾何学、そして天体の規則性とを交錯させる知的な図案が織りなす、Hermèsによる芸術的な一枚。1996年にアーティスト・ピエール＝マリーが手がけた“球体が奏でる音楽（La Musique des Sphères）”をテーマに描かれたこちらの逸品。

“宇宙は音楽を奏でている”という古代ギリシャの思想に着想を得ており、中央に描かれたチェロを軸に、音符、五線譜、天球図、幾何学模様が緻密に構成され、まるで視覚で旋律を奏でるような美しさが感じられます。ブラックモノクロームで統一された線画調の構成は、エルメスのスカーフにおいても稀有な存在であり、シルクの質感に墨絵のような深みと透明感を与えており、静けさの中に知性と詩情をたたえた佇まいが魅力です。

シルクツイルの滑らかな質感は、巻いた瞬間に肌を撫でるように馴染み、軽やかながらも落ち感が美しく、巻き方によって見えるラインが変化することで、デザインの緻密さを日常に溶け込ませることができます。また、モノトーンの配色がスタイリングに取り入れやすく、柄物でありながらも決して主張が過ぎず、洗練された印象を添えてくれますね。

知的な印象や、感性の深さを装いに取り込みたい方や、単なるブランド性ではなく、図案の意味性や表現に美学を感じる方には特にふさわしく、視覚的な静けさと精神的な奥行きを両立したアートピースとして日々のスタイルに溶け込ませていただけます。

スタイリングとしては、ジャケットやドレスの首元にさっと巻くことで音のない余韻のようなニュアンスを添えたり、滑らかなウール地やシャリ感のあるリネンと合わせることで、質感の対比による奥行きを楽しむことができます。ミニマルなセットアップやノースリーブのワンピースの胸元に流すように取り入れると、シンプルな装いの中に響く“静かな意志”のような印象を生み出せるのも魅力ですね。

是非この機会に。