"DIOR" Edith Slimane period double high neck processing knit

時代を超えたエレガンスと、究極のメンズスタイルを提示し、ファッション界に圧倒的な存在感を放ち続けているDIORより、コンセプチュアルな逸品をご紹介致します。

滑らかに編み立てられた上質なウールが、どこまでも柔らかく肌に寄り添いながら、凛とした印象を生み出しているこちらの逸品。

構造はいたってシンプルでありながら、首元に設けられたやや高めのハイネックが全体の印象を引き締め、フォルムに上品な余白をもたらしています。

ネックは二重仕立てとなっており、内側はリブ編みに切り替えられている為、外観に与える陰影の奥行きと、着用時の立ち上がりの美しさを両立しており、細やかなパターンの妙が際立つ仕上がりです。加えて、肩から袖にかけて流れるラグランシームには控えめにあしらわれたダブルステッチが走り、あくまでさりげないディテールの中に立体感と構築的な表情を宿していますね。

エディ・スリマンがデザインした希少なアーカイブの一つであり、現代のミニマリズムとクラシシズムを繊細に融合させた、彼の初期作品群のなかでも特に詩的な完成度を誇る逸品となっております。

構築性のあるフォルムの中に流れるような柔らかさを宿すこのハイネックニットは、エディ・スリマンがDior時代に確立していく「スキニーで中性的なシルエット」の萌芽を感じさせますね。特に襟元の設計や袖の絞りに見られる丁寧なカッティングは、彼がまだ“若きクリエイター”でありながら、すでにその後のファッションシーンを革新していく兆しを秘めていたことを物語っていますね。

袖口と裾は切りっぱなしのように見える、縫い代を内側へわずかに折り返した仕立てとなっており、通常のリブやヘムよりも抑制された印象を与えると同時に、インナーとして重ねた際にも野暮ったさを感じさせず、非常にミニマルな佇まいを保ってくれます。

スタイリングとしては、なめらかなウールスラックスややや光沢のあるレザーパンツなどを合わせて頂くことで、洗練されたコントラストが際立ち、ミニマルな佇まいの中にも芯のあるスタイリングをお楽しみ頂けますね。

是非この機会に。