"Christian Dior" Abstract floral marbled print scarf

創業以来エレガンスを軸に、装いの所作まで美しく整える提案を続けてきたChristian Diorより、色彩の奥行きでスタイルに余韻を残して頂ける逸品をご紹介致します。

濃密なパープルをベースに、花の気配を溶かし込むようなプリントが広がるアートピースであるこちらの逸品。

一見するとフローラルでありながら、輪郭を明確に描き切らずに滲ませる表現になっている為、甘さに寄らずモードへ着地してくれますね。さらに、インクが流れたようなマーブルの陰影が重なることで、巻いた時に表情が単調にならず、角度ごとに濃淡が移ろう点が大きな魅力です。

縁は細いパイピングのようにフレームが取られている為、柄に強さがありつつも全体の輪郭が締まり、スタイリングに入れた瞬間から完成度が上がります。加えて、裾付近にはChristian Diorの控えめなサインが配されており、ロゴで誇示するのではなく、分かる人に伝わる品の良さへ導いてくれるバランスが流石と言えますね。

このデザインならではの付加価値は、花という普遍的なモチーフを、絵画のような抽象性へ寄せている点にあり、ジャケットにもコートにも同じ温度感で馴染む為、性別を問わず取り入れやすいところが魅力です。華やかさを足すというより、空気感を足す感覚で使えるので、装いを静かに格上げしたい日に頼れる存在と言えます。

年代については、品質表示やタグの情報が画像内で確認できない為に断定はできませんが、サインが小さく配置されている点や、柄の主張に対してロゴが前に出過ぎない構成から、ロゴを強く見せる近年の方向性とは異なるムードがあり、2000年代前後のプロダクトに見られる端正なバランスに近い可能性がありますね。より確実に特定する場合は、表記タグや品番の有無を併せて確認できると信ぴょう性がさらに高まります。

スタイリングとしては、端正なコートやテーラードジャケットへさらりと巻いて柄の奥行きを引き立てる着こなしが綺麗ですし、シャツの襟元へ軽く差し込むことで顔周りに陰影が生まれます。ドレスやニットワンピースのように面が広い装いへ足すと、抽象的なフローラルがアクセントになり、全体がぐっとラグジュアリーに整いますね。

是非この機会に。