"GUCCI" Michele period brand code embroidered striped shirt

「最上の伝統を最上の品質で、過去のよいものを現代に反映させる商品作り」 というコンセプトを掲げるGUCCIより、アイコニックな逸品をご紹介致します。

澄んだブルーに繊細なホワイトとチャコールのラインが縦を描き、清潔感のなかに柔らかな艶がのぞく、GUCCI〈アレッサンドロ・ミケーレ期〉に該当するこちらの逸品。

レギュラーカラーは角をわずかに丸く取り、第一ボタンを外した時も開きが上品に決まり、前立ては細身に仕上げてボタンの連なりを端正に見せていますね。

胸にはバランスよく配置したポケットを一つ添え、身頃はほんのり余裕を持たせたストレートシルエットゆえに身体からすっと離れて落ち、裾のカーブが横姿まできれいに整う設計と言えます。生地は滑らかなシャツ地で肌離れがよく、軽い着心地ながら折り目が保たれ、日常の動きにも表情が崩れにくい点が魅力ですね。

袖口は幅広のカフスに二段階のボタンを配し、タブ付きのディテールで留め位置を微調整できるため、手首できゅっと留めても、少し緩めて空気を含ませても美しく見えます。貝調のボタンは控えめに光を拾い、ストライプの縦を邪魔せず、細部まで清潔な印象が持続すると言えますね。

そして、ミケーレ期ならではの遊びとして、裾付近に“GUCCI 1921 … Mod.214”と手書き風の刺繍を忍ばせ、ブランドの創業年を想起させるコードをあえてラベルではなく服そのものに記すことで、アーカイブへの敬意と日常性の融合を軽やかに示しています。歩くたびに裾からちらりと覗くこのサインが、クラシックなストライプにささやかな物語を与え、控えめながら記憶に残る装いへ導く点こそ大きな付加価値と言えます。

スタイリングとしては、ワイドトラウザーに合わせ、ノッチドラペルのネイビージャケットを重ねてローファーでクラシックにまとめると、ジェンダーを問わず凛とした印象に仕上がります。また、細身のシルクタイを薄く結び、ロングコートを肩から流して袖口だけをのぞかせれば、ミケーレ期のロマンティックなムードをお楽しみ頂けますね。

是非この機会に。