"GIORGIO ARMANI" Double-breasted charcoal gray super maxi chester coat

完璧なものを目指し、ファッションを超越するような服やアクセサリーを創造し続けるというコンセプトを理念に掲げ、その考えが世代を超えて

愛され続けてるGIORGIO ARMANIより、スペシャルな逸品をご紹介致します。

重みのあるチャコールグレーのウールが静かな艶をたたえ、ピークドラペルとダブルブレストの端正な面構えで縦のラインをまっすぐ描くこちらの逸品。

まず前身頃は6つ並んだボタンで重心をやや低めに見せ、打ち合わせに厚みが出ることで冷たい風をしっかり遮り、胸元のバランスを崩さずに首まわりのVゾーンを深く美しく整えてくれますね。ラペルの角度は鋭すぎず、肩線は自然な作りで、薄く芯を入れたような丸みが出るため、構築的でありながら硬さに寄りすぎない着心地と言えます。

腰位置にはフラップポケットを水平に配し、手を入れると裏地のすべりが良く、内側まできちんと仕上げられていることが伝わります。胸にはすっきりとしたバルカポケットを添え、袖口には3つボタンを並べてリズムを作り、全体の密度を要所で引き締めています。

裾は足首近くまで届くマキシ丈で、生地の落ち感が自然に縦を強調し、動くたびに前裾がやさしく流れるのも魅力ですね。裏側は総裏仕立てで、袖通しが滑らかなので中に重ねるニットの表情を損なわず、長時間の移動でもストレスが少ない設計と言えます。

付加価値として伝えたいのは、ラペルの幅と着丈の比率が極めて美しく、前から見ても横から見ても重心が下に落ちすぎず、背筋が自然と伸びる佇まいへ導いてくれる点で、さらに、ダブルの重なりと肉厚なウールがもたらす保温力により、真冬の街中でもマフラーに頼り切らずに凛とした首元を保てる点です。

装飾を削ぎ落としたデザインだからこそ、質の高い素材とパターンの良さがそのまま印象となって表れ、ワードローブの“基準服”として長く信頼できる一枚と言えますね。日常ではオンオフの境目を軽やかに越え、会食やシアターの夜も堂々と受け止めてくれます。

MOODとしては、静かな強さで全身をまとめたい方、そしてテーラードを軸にジェンダーレスかつタイムレスなスタイルを楽しみたい方にこそ、特におすすめしたい逸品となっております。

スタイリングとしては、色気のあるVネックニットにウールトラウザーを合わせ、ロングブーツで重心を受け止めると、ダブルの直線がいっそう際立ち、端正でモードな空気に仕上がります。また、白シャツにタイを軽く締め、ショート丈のベストを挟んでからコートを重ねる組み合わせもおすすめで、クラシックを今の感覚で更新できると言えますね。

是非この機会に。