-SPECIAL- "Christian Dior" John Galliano period Pearl Metal Design Layered Necklace
Christian Dior
-SPECIAL- "Christian Dior" John Galliano period Pearl Metal Design Layered Necklace
1947年のニュー ルックに象徴されるように、ウエストを美しく見せる構築性と、凛としたエレガンスを両立させてきたChristian Diorより、スペシャルな逸品をご紹介致します。
パールとメタルを“並べる”のではなく、“噛み合わせて造形する”発想が宿るChristian Diorのコスチュームジュエリーであるこちらの逸品。
まずこのネックレスの面白さは、球体の扱いが単なる連なりではなく、彫刻のユニットとして設計されている点にありますね。大小さまざまなレジンパールの周囲へ、ゴールドトーンの半球メタルを被せるように重ね、真円の滑らかさに「切れ目」と「陰影」を生み出している為、同じ“丸”だけで構成されていながら、表情が単調になりません。パールは光を柔らかく拡散し、メタルは鋭く反射するので、角度によって艶が入れ替わり、首元にリズムのある輝きが立ち上がります。
さらに、粒の大きさと密度の配分が緻密です。中心に向かってボリュームが集まり、外側へ行くほど粒が整っていく構成は、視線を自然に鎖骨のあたりへ誘導し、装飾を“ジュエリーの華やかさ”ではなく“スタイリングの重心”として成立させています。いわゆる一連パールの端正さではなく、クラスターデザイン特有の塊感によって、シンプルな装いでも輪郭が出るのが魅力と言えますね。
金具側の設計も、当時のDiorらしい完成度を感じます。背面は大振りなリンクと、Dior刻印の入る構築的なクラスプでまとめ、前面の有機的なボリュームと、後ろ姿の工業的な精度を対比させている為、どの角度でも“抜け”がありません。ガリアーノ期末期〜2000年代後半の空気感として、クラシックを大胆に誇張しながらも、最終的にはメゾンの品格へ着地させるバランスがあり、このネックレスはまさにその設計思想と合致します。
加えて、凹凸のある白箱と日本語表記の製造証明書が揃って残っている点も、2000年代後半〜2010年代初頭の国内正規流通個体としての信憑性を静かに補強してくれますね。
スタイリングとしては、首元に造形が乗る前提で引き算すると綺麗です。例えばミニマルなジャケットや端正なシャツに合わせ、胸元の情報量をこの一点へ集約させると、当時の“クラシックの再解釈”が素直に立ち上がります。もう一案として、直線的なワンピースやシンプルなトップスに合わせ、素材の対比だけで華やかさを作ると、コスチュームジュエリーの遊び心が日常へ自然に落とし込めます。
是非この機会に。
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