"JIL SANDER" Large flap design Harako leather shoulder bag

フラップ一部剥がれあり

「Design Without Decoration」をコンセプトに、時代に流されずシンプルで気品に溢れ、デザインを追求しており、上質な素材使い、ディテールへのこだわりを得意とするJIL SANDERより、極上の逸品をご紹介致します。

毛並みの流れに沿って陰影がゆるやかに揺れ、ヘリンボーンの端正なリズムが静かに浮かび上がるハラコレザーを大きなフラップとして配した、こちらの逸品。

フラップとストラップは同素材で統一され、表情のある面に対してストラップの角カンまわりは無駄を削いだ直線でまとめ、金具は落ち着いたシルバーのマット仕上げで光りすぎず、長さ調整用のスクエアバックルには刻印ロゴが控えめに入るため、近くで見たときの説得力がしっかり備わっていますね。

フラップ裏はなめらかなブラックレザーで、開閉の動きにコシが生まれ、内側はブラックで統一されているので視界がすっきり保たれ、荷物の出し入れも流れるように行えます。開口部はフラップが広く覆う安心感のある構造で、口元にはレザーストラップの留めを添えて中身をきちんとホールドし、肩掛けでも斜め掛けでも体に沿って収まりが良いのも特徴です。

本体はブラックベースのしなやかな素材にレザーの見返しを合わせ、縁は細く丁寧に巻いているため、輪郭がくっきりしつつ衣服に引っかかりにくい仕上がりと言えます。ヘリンボーン柄は尾州のツイードのような上品さを感じさせ、毛並みの向きで濃淡が変わるため、光の当たり方次第で表情が静かに移ろうのも魅力ですね。

大きめのフラップ比率と横長のプロポーションは、長財布や携帯、文庫本や小物をまとめても形が崩れにくく、日常使いに必要な容量をスマートに確保してくれます。※毛並み素材の特性上、表面にわずかな擦れが見られる箇所がありますが、使い込むほどに艶と立体感が増していく育てる楽しみがある素材と言えます。

付加価値としてお伝えしたいのは、テキスタイルの文法であるヘリンボーンをレザーの毛並みで表現している点で、装いの「素材の対話」を一枚で完結できること、そして、金具を必要最小限に抑えた設計だからこそ、ニットやウールの上から掛けても生地をいたわりながら使える実用性が両立している点です。ストラップの調整幅が広いため、アウターが厚くなる季節でもバランスを崩さず、肩への当たりが柔らかいので長時間でも負担が少ないのも頼もしいですね。

MOODとしては、声高なロゴよりも素材の質感で品格を添えたい方、あるいはモノトーン中心のワードローブに温度と奥行きをひとつ足したい方にとても相性が良く、日常の移動から軽い会食まで場面をまたいで落とし込んで頂けます。

スタイリングとしては、ロングコートにハイネック、ハイウエストのウールスラックスを合わせて直線を強調すると、ヘリンボーンの面に落ちる陰影が静かに主役になり、端正さとモードの気配が同居します。深い色のニットドレスやプリーツスカートの上から斜め掛けにすると、毛並みの起伏とニットの編み目が呼応して、柔らかさの中に芯の通った印象が生まれます。

是非この機会に。