"Christian Dior" Metal button double-breasted tailored jacket

右袖シミ有り

創業以来「エレガント」をコンセプトに掲げ、

現在もその伝統は多様に表現されながらも

受け継がれているChristian Diorより、仕立ての美しい逸品をご紹介致します。

構築的な佇まいと静かな重厚感を宿したダブルブレストのフォルムが印象的であるこちらの逸品。

表地には上質なウール100%の生地が用いられており、ほんのわずかに杢調を含んだ繊細な織りは、近くで見ると奥行きのある表情を感じさせ、控えめでありながらラグジュアリーな存在感を放ちます。加えて、程よい厚みとしなやかさを併せ持っているため、身体の動きに寄り添いながらも、美しい構築を崩さない立体感を保ってくれる点が特筆に値します。

シルバートーンで統一されたボタンは、Diorのロゴを浮かび上がらせたメタル仕様で、フロントと袖口に合計10箇所配されており、華美すぎない範囲でクラシカルな気品を演出。エンブレムのような重厚なあしらいは、ブランドのオーセンティックな価値観を象徴するディテールとして、日常の動作にさりげない高揚感を添えてくれます。

内側には総裏仕立てが施され、裏地はブランドの頭文字“CD”が織り込まれた滑らかなキュプラ×ポリエステルの混紡素材。肌触りの良さと通気性、そして摩耗への強さのバランスが取られており、秋冬のレイヤードにおいても袖通しがスムーズで快適な着用感を叶えます。

また、着丈はやや長めに設計されており、ボックス気味のシルエットがクラシックな印象を持たせながらも、肩回りのパターンには美しい丸みが設けられており、現代的なモードの要素とも親和性を感じさせます。このように、フレンチクラシックとアジア仕様のバランスが高次元で両立されている点に、こちらの逸品の特別性が宿っていると言えます。

スタイリングとしては、ダブルブレストの端正な印象を活かし、ワイドめなウールスラックスや、微光沢のシルクシャツを合わせてトーン・オン・トーンで仕上げると、洗練された静謐なムードが際立ちます。また、ドレープのあるボトムスと合わせて縦のラインを強調すれば、フォーマルでありながらどこか詩的な佇まいを纏うスタイルにも昇華できます。

是非この機会に。