"DRIES VAN NOTTEN" Relief jaguard uneven design chester coat

アントワープシックスに数えられるベルギー人デザイナー、ドリス・ヴァン・ノッテンが手掛ける、完璧なまでの職人技とダイナミックながらバランスの取れたデザインで、ファッション性の高さを追求するDries Van Nottenより、極上の逸品をご紹介致します。

細やかな凹凸を全体に走らせた黒のテクスチャーが光を柔らかく散らし、陰影の美しさによって独特な輪郭を描いているこちらの逸品。

生地は楕円状のレリーフを連ねたジャカード調の表情で、面が動くたびに微細な反射が生まれ、無彩色のまま奥行きが加算される為、黒一色でも装いに立体感を授けられると言えますね。

表面の凹凸がシワを目立たせにくく、長い一日でも清潔な見え方を保ちやすい点も頼もしく、比翼を思わせる前合わせはボタンを内側に落とす設計だから、フロントの面がすっと縦へ流れます。斜めに走るウェルトポケットは手を差し入れやすく、入口の角をわずかに丸めることで硬さを抑え、テクスチャーのリズムに自然に溶け込むよう仕上げています。

肩は過度に張らず、セットインの線をやや低めに設定している為、体の起伏へしなやかに沿い、ウエストをわずかに絞ってから裾を真っ直ぐ落とすシェイプが、立ち姿を凛と整えます。ラペルは開きの角度を控えめに取り、首元に綺麗な余白を残すことで、インナーの素材感やアクセサリーの輝きが上品に引き立ちますね。

内側は滑らかなライニングで袖通しが良く、厚手のニットの上からでも着脱が快適です。

“色ではなく質感で語る”というドリスの美学を、日常のアウターに落とし込んだ設計こそ付加価値で、モノトーンのスタイリングでも単調にならず、どの様な場面でも黒の階調だけで存在感を演出可能で、オールブラックのスタイルでも立体的な着こなしに仕上げて頂けます。

スタイリングとしては、モノトーンのシャツやニットをインナーに合わせ、細身のスラックスやテーラードパンツを着用し、ミニマルなコーディネートに仕上げることで、このコートの存在感を際立たせる着こなしをお勧めしております。また、足元にはヒールのあるシューズを取り入れると、素材とのコントラストと印象の差異が生まれ、アイコニックな印象を演出して頂けます。

是非この機会に。