"GUCCI" Gradient fade design tapered denim

「最上の伝統を最上の品質で、過去のよいものを現代に反映させる商品作り」 というコンセプトを掲げるGUCCIより、退廃的な美しさを誇る逸品をご紹介致します。

色褪せた西陽のように、柔らかなグラデーションを描くフェード加工が印象的なこちらの逸品。

GUCCIが手掛けるアーカイヴの中でも、ユーズドライクな加工と洗練されたパターンの共存により、他にはない陰影と空気感を纏った仕上がりを誇っております。

インディゴの奥に潜むトープやグレージュの濁りが、経年変化では辿り着けない深みを生み出しており、その印象をさらに引き立てているのが、腰回りや裾に施された丁寧なダメージのバランスで、ヴィンテージとは異なる計算された“儚さ”を纏わせています。

シルエットは全体に緩やかなテーパードを描きつつ、ヒップから太ももにかけてはややゆとりを持たせた構築になっているため、足元に向かって自然な落ち感を生み、重さを感じさせずに着用者の身体に寄り添ってくれる設計となっていますね。そしてバックポケット上部にあしらわれたレザーパッチにはブランドのアイデンティティが刻まれており、クラフト感を添えつつもどこか静謐な印象を残しています。

裾は断ち切り仕様でラフなニュアンスを持ちながらも、ステッチラインやリベットの配置、ジップのメタルパーツの鈍い光沢まで一貫して整えられているため、ラグジュアリーブランドらしい完成度の高さが随所に宿っているのも特筆すべき点です。

このようなデニムは、トレンドやシーズンに縛られず長く愛用いただけると同時に、スタイルに抜け感や奥行きを与える装置としても機能しますので、無機質になりすぎがちなモードスタイルに温度感を加えたい方や、エレガンスの中にあえて“余白”を設けたい方に最適な逸品と言えます。

スタイリングとしては、ナチュラルカラーのジャケットやウールシャツなど重心のあるアイテムと組み合わせて、美しさの余韻を演出することが可能で、革靴やパテントのパンプスといった艶のある足元で引き締めることで、性別を問わず洗練された佇まいに昇華して頂けます。

是非この機会に。